対話力が必要なレクリエーション介護士の資格

レクリエーション介護士は、入所者との対話能力やレクリエーションの基礎知識と実行スキルを兼ね備えた、新しい資格です。介護施設における機能回復の為のリハビリテーションや、食事や排泄等の日常の介護を行うだけでなく、入所者とレクリエーションを通じて向き合い、一緒に楽しみながら日々を過ごして、入所者の喜びや生きがいに繋げていく役割を担っています。
介護施設の遊びは、従来はパターン化され、すぐに飽きてしまいます。スタッフ一人が受け持つ入所者は一人でない場合もあり、日常業務に加えて変化に富んだ遊びを考えるのは、とても大変な事です。また、入所者一人ひとりが持つ背景は、全く違います。それを理解しながら一人ひとりと向き合い、個々に合ったレクリエーションを提案する事で、喜びや生きがいを見い出してもらえる可能性が高まります。それには、対話力や入所者の心に寄り添える能力が必要です。更にレクリエーションの基礎的な知識も必要です。
しかし一般的な介護士は、そのようなトレーニングを十分に経験していないのが現状です。それをカバーするのがレクリエーション介護士で、介護施設でも徐々に増えています。具体的に求められる能力は対話力で、高齢期の心と身体の変化を捉え、それを考慮した入所者との対話術や声の掛け方と、入所者の状態に合わせた対話法です。次にレクリエーションの提案能力で、入所者が飽きない遊びの素材を考え、企画をまとめて実行計画を作成する能力です。個々の入所者や集団やイベント等、状況に合わせてレクリエーションの種類を考えられる応用力も必要です。このような能力を持つ新たな介護士は、介護現場で更に必要とされます。